KW6PPシリーズ「②80対20の法則」とは?

ケラーウィリアムズの創業者ゲアリーケラーは、自らの経験を通して、「成功するトップエージェントには共通する6つの視点」があることを導き出しました。
 
これをケラーウィリアムズでは6PP(Six personal perspective)と呼ばれるトレーニングとして全エージェントの皆様に受講してもらっています。初めに6つの項目を紹介します。
 
①自己研鑽の徹底
②80対20の法則
③ブレイクスルー戦略
④5段階の修得
⑤限界思考からの転換
⑥全ては自分次第
 
この6つはゲアリーケラー自らの視点であり成果を残す不動産エージェントに共通します。この記事では80対20の法則を紹介していきます。
 
「より少なく、しかしよりよく」
 
この言葉は反比例しているかのように聞こえますが物事の本質を指しています。皆様は80対20の法則をご存知でしょうか?
結論からいうと、成果の80%はたった20%の重要な行動や作業によってもたらされるということです。
 
日本の多くは時間主義であり長く働けば給与が上がる、長く努めれば昇進するといった風潮がみられます。しかし本当の成果はどれだけ時間をかけて頑張ったか?ではなくどれだけ効率よく目標とした結果を残すか?ではないでしょうか。まさにこの概念は80対20の法則によって解説することができるのです。

80対20の法則が生まれた歴史を知る

80対20の法則が生まれたのは今から約100年前。イタリアの経済学者ヴィルフレド・パレートによって唱えられました。パレートは自宅で栽培していたえんどう豆を収穫した時、「8割実が詰まったえんどう豆は全体の2割しかない」ことに気づきこの法則はあらゆるものに当てはまるのではないかと思い研究したのです。これは仕事だけに限らず様々なことに当てはまります。例えば
 
・普段着ている洋服の8割は、所有している2割の洋服から成り立つこと
 
・会社の売上の8割は、全顧客の2割がもたらしていること
 
・自分がみるYouTube動画の8割は、全YouTube動画の2割にしか過ぎないこと
 
など、様々な場面があります。つまり仕事においては本当に重要な20%にフォーカスすることで、目標とする80%の結果が出ると言えるのです。ではどのようにしてその重要な20%を見つけるのか?または絞り込むのか?具体的にみていきましょう。

「80対20の法則」の20%は3つの工程で得られる

①完全に明確な目標を持つ

明確な目標とは、第三者が聞いても納得できる、または理解できる目標設定であることです。曖昧な抽象度の高い目標では当事者が途中で行先に迷いが生じたり、ぶれてしまう可能性があります。
 
更に一度迷い始めた目標は、本来やるべきタスクと別の方向に行ってしまいかねません。目標は期限と数値が明確になっていることが望ましいでしょう。
 
1年で仲介手数料売上5000万を目指すと仮定するなら、1ヶ月に約417万円。その417万円をどうやって売買または賃貸で稼ぐのか?と道筋が明確になってきます。まずは自分自身の中で腑に落ちる完全な目標設定を行いましょう。

②見極める作業について

成果の80%に直結する作業は全体の2割でしたね。その2割はどうやって見つけるのか?これには見極める時間を確保することが重要です。
 
確かに多くのことに取り組み、あれもこれもと同時進行することが成果の第一歩だと考える方もいるかもしれません。しかしそれでは全てが中途半端になり望んだ成果を出すことは厳しいでしょう。
 
見極めるとは、何を取り入れ、何を捨てるのかまで決めることです。人は取り入れることに関しては寛容ですが、捨てることに関してはためらいが生じます。ここでは一度やるべきタスクを全て書き出しその中で取り組むもの、捨てるものの取捨選択をしましょう。できる限りやるべき作業はたった一つにまで落とし込んでください。
 
人の脳はマルチタスクではありません。シングルタスクを徹底し優先順位をつけ一つのことに集中して取り組むことが最短ルートなのです。ケラー・ウィリアムズの創業者ゲアリーケラーは世の中の常識を疑うことを推奨しています。今現在成果が出せていないとしたら、それを続けても同じ結果にしかなりません。一度、自分のやり方、考え方を改める柔軟性も必要なのです。

③断る勇気について 

目標に向かって日々取り組む中で目標とは関係のない話や行事には参加しないと思います。しかし上司の誘いや付き合いに乗っかってしまい自分の目標達成とは関係のない時間を過ごしていたとしたら‥それはリスクだと捉えましょう。
 
つまり目標達成に関係のない誘いは断ることが大切です。日本人は協調の教育精度が浸透しているため断ることが苦手な民族だとも言われますが勇気を持って断ってください。
 
もし仮に断ることで嫌われたとしても問題はありません。その姿勢をみて逆に好意をもたれることもあります。多くの人は嫌われないように心がけますが、それは逆説では好かれないようにしているのと同義です。どんなに好かれる努力をしても嫌う人がいるわけですから大した問題ではありません。自分の目標達成を応援してくれる人間関係をここで構築しましょう。

まとめ

80対20の法則はゲアリーケラー自らが体験し確信を持った考え方です。トップエージェントの多くはやるべきことを最小化し、たった一つの作業に集中しています。なんでもかんでもやれば成果が出るものではないということ。この3つのステップを踏まえて目標達成に繋げていきましょう。
 
 
6PP次章はコチラ→ブレイクスルー戦略

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